大雪の弊害、スキー場での雪崩の危険
大雪の弊害、スキー場での雪崩の危険
先月23日に発生した糸魚川での雪崩災害に引き続き、雪崩スペシャリストである町田建設 町田敬さんにお声掛けいただき、28日妙高市赤倉温泉に向かいました。
スキージャンプ台・赤倉シャンツェの急斜面にて雪面にクラック(裂け目)が入り雪崩の危険性があるということで、現地調査のために四輪バギーでの雪上の物資運搬・人員搬送を行いました。実際の対策作業は自衛隊の皆さんが行うため、その前の安全確認を目的としています。
現場に着くと、今後の作業の流れや考慮すべき点をスキー場関係者と打ち合わせた上で、ドローンを用いて全体の撮影、記録を行います。さらには実際にジャンプ台の上までリフトで登りより近くでクラック等を確認しました。人が縦にすっぽり入ってしまうほどのクラックの、遠くからではわからなかったサイズ感に、雪が落ちようとするエネルギーの強大さを実感しました。
その中で“雪堤“という雪の堤防で雪崩の流れを変えて万が一の被害をコントロールすることや、雪中に埋めてスコップ等と身体をつなぎ滑落防止策とする“スノーアンカー”などを教わり、非常に学びの多い一日となりました。
また、スノーモービルとは異なり、新雪上でも低速走行及び停止ができる上、小回りが利くというバギーの優位点を、雪崩研究者やスキー場関係者の皆さまに認知して頂くこともできました。
今後も引き続き、雪崩専門家の方々との連携を強めていき、雪崩に関する知識を身に付けることで、雪害や雪崩の救援活動に備えてまいりたいと思います。
(安藤圭吾)